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大学生が企画を行う際にはマーケティング的思考を持つことが重要

 

マーケティング的思考を土台にして企画を作る

 冊子作り、企画運営、その他ビラやポスターを作る時などに言えることですが、マーケティング的思考が要求される場面があります。

 

ここでは冊子を事例に説明します。

冊子であれば、以下のような点に気を配るべきです。

 

その冊子や1ページ、1章ををどんな人に読んで欲しいのか
その対象者に受けがよいデザインは何か
受けの良いコンテンツとは何か
その対象者が知りたがっていることは何か
どんな表現であれば心に響くか

 

その冊子の読者となるであろう人物像を想定し、性格や好み、ニーズなどを定め、あたかもその想定する人物像に向けてページを作るようにする姿勢が求められます。

 

もちろん網羅性も大切であり、人物像を限定せずなるべく多くの読者に読んでもらうことも大切です。また組織が出している冊子として、ターゲットとなる層が幅広く決められている場合もあります。(○○大学生全員向け、など)

 

ですが、各章ごと、各ページごと、各ページ内の見出し単位、文章単位でも良いですから、どのようなターゲットに向けてその文章を書いているか、どのような人の心に響いてほしいのかを考えながら作成していくのが望ましいです。

 

万人に向けて書かれたものは、それはそれは味のない文章になり、何を伝えたいのか分からなくなります。

 

たとえば、官庁が新たな法律案を作るときは、その条文の1言1句までに注意を払い作成するのですが、そのプロセスでは、その法律案で縛りを受ける人、利害団体などの意見を聞きながら、すべての人の要求を可能な限り満たしながら、極端にその法律により理不尽な理由で有利になる人が出ないようにします。利害の調整を図るということです。

 

結果的に、多くの妥協を強いられ、角のある表現や激しく特定の者に向けた表現は取り除かれ、抽象化されます。できた条文を見ると、1文がとても長くなり、多くの修飾語や断りを含めながら、「無難」なものができます。

 

すべての人が100%納得することはないのですが、なるべく多くの人がそれなりに納得するように作られるのです。

 

このようにして作られた条文は、いいまわしが「堅い」ことは置いておいて、特定の人が喜ぶようにはなかなかできません。特定の人のニーズを多く満たすようにはできないのです。

 

そのため、現実社会では官僚の皆さんは、理不尽にも多くの利害団体から不満な部分に文句を言われることになるのですが、そもそもすべての人のニーズを満たした条文を作り上げることは不可能なのです。

 

別の例を挙げると、万人向けの、男性でも女性でも売れるような洋服を作ろうとすると、かえって売れないでしょう。

 

なぜなら、男性好み、女性好み、その中でもかっこいい服、かわいい服、その他多くのニーズをすべて満たそうとする服は、できる製品も何の特徴もない、もしくは特徴が詰め込まれすぎて、調和が取れないごちゃごちゃしたものになるからです。

 

冊子も、冊子自体は○○大学生と決めてターゲットを広くするのはよいのですが、このページはどんな人向け、この部分はこんな人向け、この項目はこんな人向けに作るなど、個々のカ所で、狙った人のニーズを満たすことを目指す方が、読まれるページ、その人の心をつかむ文章を作ることができます。

 

すべてのコンテンツを万人に向けたものとし、思慮深くどんな属性の方からも揚げ足を取られないようにすることは知的プロセスとしては楽しいかもしれませんが、かえって味のない「レポート」や「個性のないデザイン」になりがちです。

 

一貫性も持たせつつ、特定層に訴えかける仕掛けを随所に取り入れる工夫がほしいものです。

 

また、冊子では潜在的なニーズを満たすことが必要となります。ニーズには顕在的なニーズと潜在的なニーズがあり、顕在的なニーズは、ニーズが表面化し、当人がそのニーズを自覚しているニーズを指します。

 

潜在的なニーズは、ニーズを当人が自覚していませんが、ふとした時に自覚させられる「○○したい」「△△なればなあ」といった需要のことを指します。

 

たとえば、ハワイに旅行したいと元々思っている人がいれば顕在的なニーズですが、パンフレットや広告をたまたま目にして、「ハワイに旅行したいな」と思い始めた人がいれば、潜在的なニーズになります。

 

流れ星が来たらすぐにお願いできることか、流れ星が来てもお願いしたいことのリストにも入ってこないことか、という差です。

 

実は、顕在的なニーズは、ニーズ全体の5%程度しか占めません。ほとんどのニーズが、潜在的なニーズとなっています。そのため、売れる商品やサービスも、ほとんどが潜在層へ訴えるもの、潜在的なニーズを満たし生活をより豊かにするものになります。

 

冊子を作る際も、網羅性を持たせることで、潜在的ニーズに働きかけるように、「これも面白そう」「初めて知ったけど面白そう」といった気持ちを持たせるようなコンテンツを考えていくことで、読者が求めるページに近づけることができます。

 

学生の組織だと市場調査などはできませんが、検索エンジンでの検索ワード数やSNSでの注目度の高い言葉などから、世間でのニーズを調べることができます。詳細はここでは省きますが…。

 

たとえば、大学生がターゲットの朝ご飯についてのページを作る場合、どんな内容を載せるべきでしょうか。下宿生に向けて作るなら、簡単に作れるレシピを載せてもいいかもしれません。

 

自炊の初心者に向けて、とっつきやすいような印象を与える工夫をするのか
あるいは定番の料理に少しだけ手を加えるだけで美味しくなる方法を紹介するのか
栄養価についての情報を入れるのか

読み手とターゲットを考えて、情報の種類や情報量、どれとどれをどのくらいの割合ずつ載せるのが最適か、を調節する必要があります。

 

もちろんすべては載せられません。読み手に合わせた取捨選択が必要です。

 

以上は冊子についての例ですが、企画運営やイベント運営でも同じようなマインドが必要になる場面が多くあります。

 

どんな人に来て欲しいか。何を感じてどのように変化し、行動するようになってほしいかをしっかり見据えて企画運営をする必要があります。

 

例 新学期で友達ができるか不安な人。友達を作り、安心して新学期を迎えて欲しい。

 

それ自体は当たり前、分かっていると、うなづかれるのですが、本当に徹底してそのような思考を忘れないでいる人は実際どのくらいいるのでしょうか。

 

私は、冊子の中での新学期の新入生の友達作り企画の宣伝のページの編集をしたことがありますが、そのページには、「友達作りをしたい人」が対象であること、その企画で友達作りができるためにどんな内容を行うか、ほとんどアピールしていないものを何枚も目にしました。

 

呆れて修正しましたが、そのような説明をしていない広報物は、このような思考や企画を運営するための前提がまったく分かっておらず、ましてや対象である新入生に「来て欲しい」「よいイベントだ」という思いを抱いていないと受け取られます。

 

顕在的なニーズも潜在的なニーズも、どちらに向けたキャッチコピーもなく、どのような人にそのページを読んで欲しいか、ということを示すためのタイトルも、リード文もありませんでした。その企画の内容(日時、昨年の様子…など)を事務的にただ載せた「レポート」でした。

 

前にも書きましたが、目の前のタスクに追われると、このようなことは誰でも起こしがちです。企画や冊子、その他広報物などを作る際には、誰を対象にしたものかを考え、明示し、対象者の興味を引く(潜在的なニーズを満たす)内容を考える、実践する。

 

どのように感じてほしいかをしっかり考える。それが土台にあります。

 

企画運営においては、このマーケティング的思考がとても大切です。

 

そして、そのマーケティング的思考があった上で、

 

冊子のデザインも
配色も
タイトルも
キャッチコピーも
写真や図も
本文中に書く事例をどれにするかも
どのようなリード文を書くかも
どのような内容を押し出して宣伝するのかも
どのような媒体で宣伝するのかも
来てもらえるためにどのような工夫をするのかも
店舗を活性化するならどのような配置をすればよいかも、決まってきます。

 

これ以上は触れませんが、学校で、ないしは自分でもマーケティング、製品開発、広告、などにも理解を深め、興味を持った部分を探求してみると、企画にも活かせ、自身の学びにもなり得ます。

 

「大人が企画を行う上の考え方」や武器を学び取ることができるのです。