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コンサルティング業界とは?コンサルになるために必要な力と方法

 

コンサルティング業界は、近年就活生の間でも人気が高まってきています。

かっこいいイメージを持てる知的労働が求められる業界。

そんなイメージを持つ就活生は多いようです。そのイメージは必ずしも間違ってはいませんが、コンサルティングと一言でいっても、現在多種多様なコンサルティングの分野があります。

また、すべてのコンサルタントがイメージ通りであるとはいい難いです。ここでは、職業内容、求められる人材、業界の動向についても触れながら、コンサルティング業界についての概要を見ていきます。

コンサルタントの仕事とは

コンサルタントの仕事とは、クライアントの課題の解決方法を考え、提案し、サポートをする仕事のことです。クライアントを成功に導くことが求められています。

たとえば、よりよい人事制度を作りたいとクライアントから依頼があった場合、そのための具体的な解決策を提案していきます。そのプロセスでは、原因を特定した上で繰り返し仮説を立て、検証していくことが求められます。

適切な解決策が見えてくるまで、これを繰り返すのです。コンサルティングを行う会社のことを、コンサルティングファームと言います。

コンサルティング業界の基礎情報

業務範囲は非常に幅広いです。コンサルティングファームはいくつかの種類があります。分類は難しく、メディアや書籍によって分類の手法は千差万別ですが、ファームによって守備範囲があります。

最近は各ファームも守備範囲を広げています。クライアントの要望が多岐にわたり、課題の解決にあたり要求される分野の専門知識やノウハウの幅が広がってきていることが原因です。

コンサルティングファームの種類

コンサルティングファームは、以下の8種類に大別できます。

  • 戦略系コンサルティング
  • 総合系コンサルティング
  • ITコンサルティング
  • シンクタンク系コンサルティング
  • 組織人事・チェンジマネジメント系コンサルティング
  • 財務アドバイザリー系コンサルティング
  • 日系・国内独立系コンサルティング
  • 業務・業界特化型コンサルティング

 各ファームで、どのような分野を取り扱っているかについて述べます。

戦略系コンサルティング

コンサルティング業界の中で、最も花形で激務だと言われています。組織改革、M&A(企業の合併や買収の総称)など、事業会社の経営全般を扱います。

仕事内容が、クライアントの企業の経営方針、経営に大きく関わる部分であるため、責任は重大です。世界的な大企業を相手にコンサルティングを行っており、コンサルティングフィーはかなり高額となっています。

つまり、コンサルタントの報酬も高額を見込めますが、その分成果を出すことが求められます。「UP OR OUT」(昇進するか退職するか)の世界と言われ、入社後一定期間成果が出せなければ、退社を余儀なくされるファームもあるなど、厳しい実力主義の世界となっています。

以前は解決策の提案までしか行わないファームが多数でしたが、近年は、解決策をもとに、課題の実行面までサポートすることが主流となってきています。

総合系コンサルティング

特定の領域に限らず、幅広い分野のコンサルティングが可能なことが強みとなっています。

戦略、組織、金融など、多様な業種の案件に対応可能な、人材の豊富さが武器となっています。扱うプロジェクトには、数億円規模の巨大な長期案件もあり、このような案件には千人以上のコンサルタントが投入されることもあります。

プロジェクトの一段階を請け負うのみならず、戦略立案という上流工程からアウトソーシングという下流工程までを受注するファームも存在します。所属するコンサルタントも、得意な専門分野は多岐にわたります。

個々のスペシャリストの存在と連携が、幅広い需要への対応を可能としています。総合系コンサルティングに対しては、プロジェクトを一貫して委託可能であることから、クライアントにも好評です。

純粋に便利である他、一つのプロジェクトを工程別にいくつかの企業に委託するよりも、一つのファームで行ってくれた方が、プロジェクトの内容に一貫性が出て調整する必要が減るなど、メリットが大きいためです。

そのため、近年コンサルティングファームの経営統合が増えるなど、他分野に対応可能な総合系の数は増加傾向にあり、競争が激化しています。

 IT系コンサルティング

ITを活用してクライアントの課題解決を行うファームです。ITや、業務に関する専門知識を武器に、業務変革の案の詳細を策定する他、必要に応じてシステム開発、運用指導、評価等も行います。事業会社の業務全般がコンサルティング対象となります。

近年、事業戦略等の上流領域から下流領域へと守備範囲が拡大しつつあります。ITのみならず、独自にベンチャー企業への投資事業、パッケージソリューションの開発・研究を行うなど、ITにとどまらず、独自の進化を遂げています。

シンクタンク系コンサルティング

当初、市場経済や業界分析を目的に設立されたシンクタンクは、次第にコンサルティング機能を持ち、日本独自の市場を切り拓いています。

母体が証券会社や都市銀行であり、大局的な経済動向の調査を強みに、ITコンサル、マネジメントにも着手し、民間企業向けのコンサルティングに特に力を入れています。官公庁が政策提言に伴うリサーチや政策提言、試算や、事業会社へのコンサルティングを委託されることもあります。

グループ企業の一つとして、クライアントの安定確保が可能であること、グループ会社との連携が可能であること、というメリットがあります。

これらを活かし、若手のコンサルタントが重要な決定を委ねられることもめずらしくなく、グループ外部のクライアントを探すことにも力を入れています。

組織人事/チェンマネ系コンサルティング

組織・人事系ファームとは、人事制度関連の課題に対してコンサルティングを行っています。賃金や人事評価に関係する分野、福利厚生に関わる分野が主な対象です。年金や退職金など、法務、労務分野の専門知識が求められることもあります。

組織・人事系ファームにおいて、近年注目が高まっている分野に、チェンジマネジメント分野があります。チェンジマネジメントとは、組織においての様々な事柄を変革させ、経営を成功に導くマネジメントのことです。

ここで言うチェンジマネジメント分野のコンサルティングとは、社員のモチベーションを上げる等、社員の意識改革から企業を変えることを目的とするコンサルティングを指します。

財務アドバイザリー系コンサルティング

財務面のコンサルティングをメインに行い、M&Aに関するコンサルティングを得意とします。

不動産・金融商品等の資産調査(デューデリジェンス)、評価、M&Aのプロセスを終始サポートするコンサルティングサービス(M&Aアドバイザリー)、不正調査・係争分析(フォレンジック)、事業再生コンサルティング等のサービスを行っています。

最近では、国境を越えたM&A事業(クロスボーダーM&A)関連の案件も急増しています。大手コンサルティングファームにより提供されるビジネスコンサルティングも手がけるなど、財務のみならず、戦略面においても、クライアントの再生をバックアップしています。

国内独立系コンサルティング

中小企業をメインのクライアントとし、生産性向上、品質管理等、現場から直接変えていく、日本独自の体制のコンサルティングを行うファームです。コンサルタントとクライアントの関わりは深く、長期にわたるサポートが行われています。

特徴として、社風や、現場ならではの問題に対してサポートを行う、顧問型がとられていることが挙げられます。

業務・業界特化系コンサルティング

特定の業務、業界に的を絞ってコンサルティングを行っています。各ファームが対象とする業務は様々で、リスク対策、コスト削減、環境対策など、個々の強みを活かし、他社との差別化が図られています。

最近注目度の高い医療業界をはじめとして、他分野に、高度な専門性を活かし、細部まで充実したサービスを提供しているのが強みです。クライアントのニーズが多様化する現代、カテゴリーの細分化、変化に迅速に対応することが求められています。

主要なコンサルティングファーム一覧

主な戦略系コンサルティングファーム

・アクセンチュア

・アーサー・D・リトル

・A.T.カーニー

・ベイン・アンド・カンパニー

・プライスウォーターハウスクーパース・ストラテジー

・ボストン・コンサルティング グループ

・コーポレイト ディレクション

・ドリームインキュベータ

・マッキンゼー・アンド・カンパニー

・ローランド・ベルガー

・モニターグループ

・P&Eディレクションズ

 

主な総合系コンサルティングファーム

・デロイトトーマツコンサルティング

・アビームコンサルティング

・アクセンチュア

・アビームコンサルティング

・ベイカレント・コンサルティング

・プライスウォーターハウスクーパース

・KPMGコンサルティング

・日本IBM

・クニエ(QUNIE

・日立コンサルティング

・シグマクシス

・EYアドバイザリー

 

主なITコンサルティングファーム

・ガートナージャパン

・フューチャーアーキテクト

・キャップジェミニ

・ウルシステムズ

・CDIソリューションズ

・SAP

・ジェンパクトコンサルティング

・ケンブリッジテクノロジーパートナーズ

・ビジネスブレイン太田昭和

・ワークスアプリケーションズ

・パクテラ・コンサルティング・ジャパン

・電通国際情報サービス

・NTTデータ

・アバナード

・レイヤーズコンサルティング

・マヒンドラサティヤム

・SAS Institute Japan

・日本オラクル

・マイクロソフト

・ウィプロ

・タタ コンサルタンシー サービシズ ジャパン

 

主なシンクタンク系コンサルティングファーム

・NTTデータ経営研究所

・三菱UFJリサーチ&コンサルティング

・野村総合研究所

・日本総合研究所

・みずほ情報総研

・富士通総研

・三菱総合研究所

・大和総研

・みずほ総合研究所

・三井情報(MKI)

 

組織人事・チェンマネ系コンサルティングファーム

・マーサージャパン

・タワーズワトソン

・コーン・フェリー・ヘイグループ

・エーオンヒューイットジャパン

・コーチエイ

・リンクアンドモチベーション

・リクルートマネジメントソリューションズ

・グロービス

・APIコンサルタンツ

 

財務アドバイザリー系コンサルティングファーム

・PwCアドバイザリー

・アドバンスト・ビジネス・ダイレクションズ

・デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー

・エスネットワークス

・レコフ

・KPMGFAS

・EYTAS

・GCAサヴィアン

・みずほコーポレートアドバイザリー

 

国内独立系コンサルティングファーム

・朝日ビジネスコンサルティング

・リブ・コンサルティング

・タナベ経営

・インタープライズ・コンサルティング

・日本経営システム

・ビジネスコンサルタント

・日本コンサルタントグループ

・船井総合研究所

・日本能率協会コンサルティング

・ジェムコ日本経営

・NBCコンサルタンツ

・プロレド・パートナーズ

 

業務・業界特化系コンサルティングファーム

・グリーンフィールドコンサルティング

・フィールドマネジメント

・L.E.Kコンサルティング

・ジェネックスパートナーズ

・カート・サーモン

・ZSアソシエイツ

・シンプレクスコンサルティング

・プロティビティ

・イーソリューションズ

・アットストリーム

・IGPIものづくり戦略カンパニー

・サイエントジャパン

・iTiDコンサルティング

・ビービット

・博報堂コンサルティング

・サイモンクチャー&パートナーズジャパン

・ネットイヤー

・トーマツリスクサービス

・アイ・アール ジャパン

・マネジメントソリューションズ

・プライマル

 

コンサルタントに求められる人物像

コンサルタントは、クライアントの課題解決のため、問題点を特定し、分析し、解決策を提案することでクライアントを成功に導く必要があります。

そのためには、適切なアプローチを決定するための論理的思考力が欠かせません。また、クライアントから要望を確実に聞き出す傾聴力、内容についての相互理解を深めるためのコミュニケーション力も不可欠です。

課題を発見する課題認識力、内容や考えを文書化するドキュメンテーション力、結論を相手にわかりやすく伝達するプレゼンテーション力など、様々な能力が要求されています。

ファームによって、その他特定の専門分野についての知識やノウハウが要求されることも多いです。また、特に戦略系ファームにおいては、肉体的にも精神的にもタフであることが求められます。

コンサルタントになるためには

コンサルタントになるために資格はとくに必要なく、その気になれば誰でもコンサルタントを名乗ることができます。

しかし、それで立派に生計を立てられるかどうかは別の話です。一人でクライアントを見つけるのは至難の業ですから、新卒の場合、まずはファームに入社して経験を積むことがスタート地点となります。

新卒採用においては、ポテンシャル採用がメインです。ファーム入社時には、エントリーシート提出→書類選考→筆記試験→グループディスカッションや面接→内定という流れが標準的です。筆記試験に関しては、情報処理能力や数字を用いて推理する力が見られています。

グループディスカッションでは、協調性、傾聴力、リーダーシップ等がチェックされます。最もハードなのが面接です。面接においては、数々のケースインタビューが実施されます。

ケースインタビューとは、ある問題を与えられ、その問題に対して、解決策の提示を求められる、いわゆるコンサルティング業務のシミュレーションです。ケースの例としては、

・コンサート会場を建設する際に検討を行う必要がある要因は?

・(企業名等が伝えられ)ある企業の売り上げを倍にするために何をすればよいか?

 などがあります。

企業戦略の立案など、専門知識の活用が要求されることもあります。これにより、これまで直面したことのない課題に対し、物事を筋道立てて考える論理的思考力、またその思考プロセスを整理して、相手が納得できる答えをわかりやすく伝えられるプレゼンテーション力が繰り返しチェックされているのです。

このケースインタビューは繰り返し実施され、コンサルタントとしての潜在性があるか、入念に確認されているといえます。戦略系のファームでは、GMATやSPIという試験を利用する必要のある企業も存在します。

コンサルティング業界の市場規模・市場動向

日本の推定市場規模は、4536億円(2015年~2016年 業界動向サーチによる。主要対象企業42社の売上高の合計)と、他の先進国と比較して、まだまだ少ない現状があります。背景としては、日本企業の特徴があります。

日本のコンサルティング市場が小規模なのは、現場主導のボトムアップ型を重視する日本企業と、経営陣主導でのトップダウン型で実施されるコンサルティングが合わないこと、単純に日本企業がコンサルティングを活用しない風習があることが挙げられます。

市場規模が小規模な分、伸びしろはありますし、海外案件の増加、ITなど高度な専門知識の活用へのニーズが高まる現在、コンサルタントへの需要は高まりつつあります。

コンサルティング業界は、不況に伴う打撃もありましたが、2012年の円安、日経平均株価の上昇等の日本景気回復への期待度の上昇と合わせて、好調な推移が見られます。

海外案件の増加、デジタル活用の需要も、コンサルティング業界には追い風となりました。背景としては、グローバル化に伴い、様々な業種、国の実情に合わせた対応が求められるようになったこと等により、個々の企業の持つ人材やノウハウだけでは課題の解決が難解になるケースが増加したことが挙げられます。

この時代変化を追い風とできた多くのコンサルティング会社は、着実に収益の増加につなげています。現在は、デジタル需要の高まりなど、急速に拡大する分野へ対応できる人材の確保に追われている実状があります。採用はどの分野のファームでも積極的な傾向が続いています。    

 

ファームに入っても、すぐにコンサルタントになれる訳ではありません。通常、アナリスト→コンサルタント・シニアコンサルタント→マネージャー・シニアマネージャー→パートナーと、キャリアを積んでいきます。年功序列でなく、実力主義で、出した成果に応じて昇進していく傾向が強いです。

コンサルティング業界とは?まとめ

 コンサルタントと一口で言っても、様々な業界を対象に、多様な業務を行っているコンサルタントがいます。

花形のイメージのあるコンサルタントですが、激務で大変な業種でもあります。業務内容、市場動向、求められる力、コンサルタントになる方法、キャリアなど、様々な観点からコンサルティング業界について述べました。

成長の兆しもあり、コンサルタントの需要はあります。ですが、新卒でファームに入る際には、採用基準の高いファームも多く、準備も相応に求められることから、自身の適性を見極め、コンサルティング業界で働きたいか、働くべきかは見極めていく必要があります。